「Amalthea/土井徳浩(cl)カルテット」
土井徳浩(cl) 佐藤浩一(p) 本川悠平(b) 紺野智之(ds)
「どんなに先鋭的な演奏をしても失われない音の気品。瞬間の煌めき、揺らぎの美しさ… クラリネットという楽器に こんな可能性があったのか! さがゆき ~ライナーノーツより~ 」
DMCD-15 税抜2381円+税
試聴音源
1. Years (イヤーズ)♪
2. Velvet Sun (ベルベット サン)♪
3. No More Kenmore (ノー モア ケンモア)♪
4. Amalthea (アマルテア)♪
5. One Little Spark (ワン リトル スパーク)♪
6. Kids”24-7″ (キッズ トゥウェンティー フォー セブン)♪
7. Euphoria (ユーフォリア)♪
8. Off Duty (オフ デューティー)♪
All Songs Composed by Tokuhiro doi
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ライナーノーツ
この人はスゴイ!…初めて土井徳浩さんを『Noturno』というCDで聴いた時、体の芯に何かが走った事をハッキリ覚えている。うん、この音!まさに一目(聴)惚れだった。
その後、縁あって『Confeito』というボサノバ・ユニット等で頻繁に共演する事になって三年…、あの時の感動は一度も裏切られる事なく、時を経て、どんな場面でも素晴しい彼の紡ぎ出す音に対する信頼と愛情は益々深まるばかり。
だから、彼が主人公である『Amalthea』のライナーノーツの依頼が来た時、すごく嬉しかった。彼の素晴らしさは私が一番良く知っている…そんな気がしていたから。
どんなに先鋭的な演奏をしても失われない音の気品。瞬間の煌めき、揺らぎの美しさ…クラリネットという楽器にこんな可能性があったのかと、一緒に演奏していていつも驚かされる。そしてその反面、あなたは何歳なの?って笑っちゃうくらい、古いジャズの芳しい香りも胸の奥に深々と持っている…宝物のような人。
この土井さんの初のリーダー・アルバムは、幾重にも奥行きのあるユニークなアイデアと、栄養たっぷりの美味しい野菜みたいな有機的な魅力、お茶目さ、コワ可愛さ、深遠さ…等がギッシリ詰まっていて、彼が演奏家としてだけではなく作曲家としてもちょっと(かなり、かな)ヘンタイで(もちろん褒め言葉!)非常に優れた才能の持ち主だということが分かる。
土井さんと一緒に『Amalthea』を作り上げた佐藤浩一さんのピアノ、本川悠平さんのベース、紺野智之さんのドラム。フンワリ委ね合っていて、お互いがお互いの音が大好きなんだな、っていうのが伝わって来る。いいなぁ、こう来なくちゃね。「パカーンって脳が開いて自然に微笑みがこぼれちゃう」っていう音楽がいいんだもんね~、徳ちゃん。
演奏している時の4人のいい顔が見えて来るようで、あ、ズルイ、って(笑)なんだかちょっぴり妬けちゃうアルバムです。
2011/8/25 さがゆき
Design
北川正 (Kitagawa Design Office)