「 Blue In Green ~Live At Motion Blue yokohama~ 」
高田ひろ子・津村和彦 DUO
member
高田ひろ子(p) 津村和彦(g)
DNCD-12 税抜2500円+税
試聴音源
1. Falling Grace PC用♪ スマホ用♪
(Steve Swallow) ・・・11’48
2. Blue in Green PC用♪ スマホ用♪
(Miles Davis & Bill Evans) ・・・7’55
3. U GO GO PC用♪ スマホ用♪
(Kazuhiko Tsumura) ・・・8’24
4. For A New Day PC用♪ スマホ用♪
(Hiroko Takada) ・・・8’24
5. Solor PC用♪ スマホ用♪
(Miles Davis) ・・・8’41
6. Smile PC用♪ スマホ用♪
(Charles Chaplin) ・・・8’14
Total Time 53:49
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プロフィール
高田 ひろ子:Piano
5歳からピアノを学ぶ。中学の頃からクラシックと平行してフュージョン系の音楽に興味を持つ。大阪芸大在学中から、ライヴ活動を始める。81年上京。ジャズ音楽の基礎を高瀬アキ氏に学ぶ。また作曲法を二橋潤一、松平頼明両氏、現代音楽奏法を平尾はるな氏に師事。95年自己のカルテットを結成。97年に「a song for someone」03年に「Elma」をリリース。またD-musicaレーベルより、09年にトリオのアルバム「For A New Day」11年に「Inner Voices」をリリース。また96年~99年、スイスのベーシストBaenz Oesterとのデュオでスイス、及び日本でツアーを行った。現在は自己のカルテットやトリオ以外にも、ヴォーカルや様々な楽器とのコラボレーションやソロでも活動している。
津村 和彦:guiter
1957年大阪府生まれ。中学時代にギターを始める。 18歳で上京し中央大学に入学。ジャズ研やビックバンドでジャズを楽しみ、卒業後は「新宿Pit Inn」や「アケタの店」等のライブハウスで活動開始。 F122、林栄一バンド、古澤良治郎パペラッコバンド、酒井俊バンド、プラネットX、高橋知己4、風狂知音、 Impressions他にもジャンルを問わず数多くのグループに参加し、演奏やレコーディングを重ね、海外ツアーにも参加。 さまざまな音楽家の信頼は厚く、惜しまれながら、2015年6月17日、がんのため死去。
ライナーノーツ
私は、津村和彦中毒、あるいは信者。 しばらく一緒に演奏しない日が続くと、人生が物足りなくなってくる。 津村さんは穏やかで優しく、いつもにこにことギターを弾くが、今ここにどの音が必要か、集中して音を奏でる。時にそれは、思い切った切り口となって、音楽が展開していく。何が起こるか・・つい期待してしまう。 優しいラインだったり、ギュイーンとロックだったり、泣きのブルースだったり、美しい不協和音程の重なりだったり・・・。いろんなスタイルを弾きこなすが、見事に、全て津村さん以外の何者でもないのだ。 音色もとてもきれい。音色へのこだわりは、良い音楽を作る絶対条件と私は思う。 いつも自由で、―そして私はもっとも素晴らしいところだと思うが―『絶対に良い音楽にするぞー!』という明確な決意を感じる。だから共演者も音楽も選ばない。その時の音楽にベストを尽くす。たくさんの人が共演したいと思うのは無理もない。津村さんがいると、その音楽がとびっきり良いものになるのだから。 時に歌い、時にピョンピョン飛び上がって・・。また時にけらけら笑う。その場に笑顔と音楽の楽しみが伝わっていく。 私も、津村さんのそのムードの中で、集中し、思い切って飛び回ることができる。だから、共演した後はしばらく、気持ちが自由になり、のびのびと音楽に向かうことができる。
しかし、2015年6月17日、津村さんは逝ってしまった。受け入れ難いがすべてが過去形となってしまった。
困った。ほんとうに困った。
津村さん、実は音楽にとても厳しい人だった。そんな素振りは微塵も見せなかったけれど。 私がその厳しさに応えられていたかというと、ぜんぜん自信がなかったのだが、津村さんと共演していたvocalistのMicciさんが、津村さんを見送った後、たまたま一緒になったバスの中で、あるエピソードを私に伝えてくれた。リハーサル中の話だったそうだ。
“高田さんとのデュオは、演奏で会話ができるから、とても楽しい。どちらが伴奏とかではなく本当の意味でのセッションになる。しっかり聞いてくれている。 おかげでお互いがある音楽になるんだ。 ちゃんとキャッチボールができるのは本当にいいよね。うたでもできるよ。
” おー、つむちん。涙が止まらない。
もっとたくさん共演したかった。
いつか録音できたらいいな、と思っているうちに、津村さんは彼方へ行ってしまった。 しかし、10年も前の録音ではあるが、幸い良い録音状態の記録が一つあった。 この録音をCDにすること、許してくれるよね。
津村さんの音楽への情熱が、素晴らしいライブにしてくれている。 ここに、敬愛する安ヵ川大樹氏のレーベルD-musicaからリリースしていただくことになった。
2曲のオリジナルの説明だけ・・・
・ 「U GO GO」・・津村さんと愛妻・典子さんとの間に生まれた長男の悠虎君(ゆうごくん)のための、かっこいい曲。『Be-Spell』というvocalist典子さんのアルバムでは二人の共演を聴くことができる。
・「For A New Day」・・・D-Musicaからリリースした私のトリオの1stアルバムのタイトルソング。9・11同時多発テロのあと、アメリカが戦争をすると決めた。なんという馬鹿なことを、と悲しくなった。音楽に何ができるか・・常に音楽家にとっての課題だ。平和な日を願って、書いた曲。つむちんのギターが泣く。
高田ひろ子
Design
北川正 (Kitagawa Design Office)