「 TAO 」 ATM
member
Masa Ogura (ds) Akira Ishii (p) Takashi Sugawa (b)
DNCD-19 税抜2500円+税
試聴音源
1. VIENTO 5:45 PC♪ スマホ♪
2. FUEGO 9:50 PC♪ スマホ♪
3. MONTANA 11:30 PC♪ スマホ♪
4. TIERRA 15:19 PC♪ スマホ♪
5. MARISMA 6:22 PC♪ スマホ♪
6. TRUENO 7:52 PC♪ スマホ♪
7. AGUA 6:11 PC♪ スマホ♪
8. CIELO 7:29 PC♪ スマホ♪
9. CANDY 4:22 PC♪ スマホ♪
Total Time: Recorded on Feb.18th 2019 at Jazz Spot Candy
Engineer : Hiroki Torimitsu
Mixed and Mastered by Hiroki Torimitsu
Exective Producer : Daiki Yasukagawa ( DAIKI MUSICA INC. )
Art Direction & Design by Tadashi Kitagawa ( Kitagawa Design Office ) Liner Notes by Masa Ogura
Special thanks to Miyoko Hayashi 『Candy』
購入サイト
プロフィール
マサ・オグラ (ds)
coming soon
石井 彰 (p)
coming soon
須川 崇志 (b)
coming soon
ライナーノーツ
マサ・オグラ
2017年12月13日私の57歳誕生日の前日に安ヵ川大樹さんのレーベルダイキムジカから Magneti Quartetで私にとってのファーストリーダーアルバム「M」をリリースしました。今回また機会を頂きこの「TAO」を出すことになりました。演奏しているのは私のもうひとつのリーダーバンドである「ATM」で、メンバーは石井彰ピアノ、須川崇志ベース、それに私 MasaOguraドラムス、パーカッションです。アルバムタイトル「TAO」は道、タオのことで「老子」からの引用です。宇宙の元、原理、神に近い概念を表す言葉です。そして、タオイズムの理念が「無為自然」という言葉で表されているのですが、この言葉の「作為なく自然に生きること」という意味がATMにはぴったりだと思ってつけました。ちなみにATMはメンバーの名前の頭文字を取ってつけました。Akira Takashi Masaですね。ATM誕生のきっかけは2011年6月24日横浜の「上町63」のマスターによるブッキングでした。無為自然です。とにかく石井さんも須川さんも凄い!演奏はもちろんですが、そのオープンな姿勢と感性は比類なきです。そのセッション1回だけでは勿体ないので活動場所を稲毛「CANDY」に移して定期的に演奏していました。しかし、その頃石井さんも須川さんも日野皓正さんのバンドにいて忙しく、ATMは自然とライブがなくなり3年ほど空白の期間がありました。もう再び演奏の機会はないのかなと思っていましたが、石井さんが自身の「Chamber Music Trio」で須川さんと活動を共にすることになり(実はこの経緯も偶然だと聞いています)、そして彼らがCANDYでライブした時にCANDYママのはからいでATMが復活しました。いろんな偶然が重なっての無為自然。そして復活したATMもMagneti Quartetと同じで「決めないのが決まり」という演奏姿勢でこれもまた無為自然。さらに復活した時期も「M」がリリースされた後だったので、ダイキムジカさんやエンジニアの鳥光さんとも繋がりが出来ていたのでスムースに録音、リリースへと至る事ができました。しつこいようですが、これも無為自然。前作同様今回のライブレコーディングもリハなしでやりました。というか元々リハなしが通常なのですけどね。最後に収録されているアンコールのCANDY以外はすべて即興です。前作と違うのは今回は即興で演奏したものを聴いて曲名をつける事にしました。演奏が8曲になったので、ちょうど読んでいた中国思想本である易教に八卦というのがあり、これを当てはめることにしました。八卦とは天地自然に象って作られたと言われてるのものです。乾、兌、離、震、巽、坎、艮、坤の8つです。これらは自然に置き換えると天、沢、火、雷、風、水、山、地になります。そして、曲から受けた印象をそれぞれ当てはめてみました。1曲目は巽すなわち風、2曲目は離すなわち火、3曲目は艮すなわち山、4曲目は坤すなわち地、5曲目は兌すなわち沢、6曲目は震すなわち雷、7曲目は坎すなわち水、8曲目は乾すなわち天。そして、それらをスペイン語にして曲名にしました。聴いて何を感じるかは聴き手の自由なのですが、この曲名でイメージが広がれば良いかなとも思います。これら8曲は自然発生による即興です。9曲目のアンコールで演奏したCANDYはスタンダードですが、これも打ち合わせなく石井さんがサッと音で提示して生まれました。ATMがスタンダードを演奏するとこうなるという事です。楽しんで下さい。各々が自由でいながら曲が創られ流れていき終末に向かう。誰かがメインで誰かがバッキングでということもない。鋭敏、静寂、爆発、流麗、緊張、歓喜等々。3人が自由に出した音が時に分離し時には一体となり様々な風景を描く。そんなトリオがATMです。そして、石井彰、須川崇志という音楽家と出会い、その人となりに触れ、その人生を垣間見ることで、音楽だけではない個々の生き方や強さに感銘を受け続けています。それぞれが抱える難事は大変なものがありけれど、彼らはその難事に向き合って生きているし、音を出し続けています。そんな素晴らしい共演者にありがとうという言葉しかないです。ATMはこの先もその時その場での感性の表現体であり続けられたらいいなと思ってます。もちろん、それが出来る環境と支えてくれている人達に感謝しなければなりませんね。 ちなみに今年私は60歳。人間は60歳で再び赤ん坊に戻るとかなんとか、、、新しい感性の芽生えと成長が始まるのかな? それでは皆さん、ATMが描き奏でる「TAO」の世界にようこそ!
Design
北川正 (Kitagawa Design Office)